上映期間: 【2週間限定上映】7月7日(木)まで
上映時間: 1時間48分

(C)2021 Single Man Productions Ad Vitam JM Films
僕は歌う喜びを知った――
南仏の海沿いの町の古ぼけた公営団地で、兄3人と暮らす14歳の主人公・ヌール。
重篤で昏睡状態の母を兄弟4人で自宅介護する生活は苦しく、まだ中学生ながら夏休みは兄の仕事の手伝いと家事に追われる毎日。
そんなヌールの欠かせない日課は、毎夕、母の部屋の前までスピーカーを引っ張っていき、母が大好きなオペラを聴かせてあげること。
そんなある日、教育奉仕作業の一環で校内清掃中だったヌールは、そこで歌の夏期レッスンをしていた講師に呼び止められ、歌うことに魅せられていくのだが――。

(C)2021 Single Man Productions Ad Vitam JM Films

(C)2021 Single Man Productions Ad Vitam JM Films
社会の底辺で生きる少年が出会ったオペラ。
そして少年は家族の愛を追い風に、新しい世界へと踏み出していく。
夏休みの前日から夏休みが終わるまでの、少年ヌールの忘れ難いひと夏の経験が綴られる本作。
威圧的でつい暴力に頼る長男アベル、優しくお調子者の次男モー、反抗的な問題児の三男エディ、素直で音楽を愛する四男のヌール。
この4兄弟の全く異なる個性と関係のバランスが、物語を豊かに躍動させるている。
ヌールとは別世界の住人であるオペラ歌手のサラとの出会いによって、ヌールが音楽への愛を自覚し、歌う喜びを知って以降、物語はさらに生き生きと色づき始める。
また弟の音楽愛を小ばかにしていた兄たちが、別世界に飛び出そうとするヌールを温かく見守り、応援しようとする彼ら自身の変化も見どころだ。

(C)2021 Single Man Productions Ad Vitam JM Films

(C)2021 Single Man Productions Ad Vitam JM Films
ハリウッドからも見出された魅力的なキャスト陣!
フランス映画の今後を担う、若い才能から目が離せません・・・!
長男アベルを演じるのは、既にハリウッドに見出され、『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』で殺し屋・プリモを演じて強い印象を放ったダリ・ベンサーラ。
次男ムーを演じるのは、短編「Red Star」(20)や「Hēdi&Sarah」(19)でも起用し、本作も当て書きだったと語るソフィアン・カーメ。
三男エディを演じたモンセフ・ファルファーは、本作が初の演技経験だが、監督が「動物的な勘でエディを肉体化した」と語る、危うく目が離せない魅力を存分に焼き付けた。
主役で四男ヌールには、既に子役として活動していたマエル・ル-アン=ブランドゥがオーディションによって選ばれ、ソプラノ歌手ドミニク・モアティによる指導のもと、劇中で歌声を開花させゆく過程が本作にさらなるリアリティを与える。
サラを演じたジュディット・シュムラは、長くコメディ・フランセーズの舞台に立ち続けて来た実力派女優。『カミーユ、恋ふたたび』(12)や『女の一生』(16)などでセザール賞他にノミネートされている。

(C)2021 Single Man Productions Ad Vitam JM Films
明るい未来を予見させるかのように、瑞々しくもパワフルな、新たな才能を持ったフランス映画界・新進気鋭のヨアン・マンカ監督。
南仏の海辺の町を舞台に、厳しい環境で光る“小さな奇跡”。
オペラの名曲の数々と一緒に、新宿武蔵野館で味わってみてはいかがでしょう・・・。
- 映画名
母へ捧げる僕たちのアリア
- 上映期間
【2週間限定上映】7月7日(木)まで
- 上映時間
1時間48分
- 公式サイト
- 配給
ハーク
- 製作年/製作国
2021年/フランス