上映期間: 【ご好評につき延長決定!】11月20日(木)まで
上映時間: 1時間38分
慰めすらみじめに感じた──
母・キヨと同居している葉波直子の元、長年蒸発していた父・栄治が帰宅してくる。突然の父の帰宅に困惑する娘の直子だったが、母の迎えいれたい要望を聞き、同居するようになる。10年ほど経ったある日。キヨが認知症を患う中、栄治の持病の悪化により仕事が出来なくなり、一家は生活保護の申請を考え始める。娘の直子が生活保護を申請するため市役所に出向き、ケースワーカー・宗村とのやり取りを重ねて申請作業を進めていく。
母が重度の認知症であり父も病気の悪化により仕事が出来ない状態で預貯金もほとんどない状態の一家は生活保護を受けるには十分な資格があった。宗村の親切な対応により生活保護申請はスムーズに進められていき、葉波家の訪問審査を受けて生活保護の受託はほぼ決まった。訪問審査を無事終えた夜。栄治は直子にある一言を告げた……。
生活保護受給を巡る実在した一家の物語
生活保護とは生活困窮者に対し国が「文化的な最低限度の生活」を保障する制度であり、国からの公的扶助を受けることを意味する。公的扶助を受けることで社会的に生きる基盤を手に入れることがその最たる意味のはずだが、そうでないケースも存在した――映画『スノードロップ』は生活保護制度を受給する事に対して根本的な矛盾の選択をした、ある実在した一家をモデルとした物語である。監督は、自身の生活保護受給経験から顧みてこの一家の在り方に大きな疑問を抱き、映画化を熱望した『Sexual Drive』の吉田浩太。キャストは忖度のない純粋な演技力のみで選別されるオーディションを開催し、主演には、今作で実に17年ぶりの映画主演となる西原亜希、助演には若手注目俳優のイトウハルヒが選出された。二人の繊細かつ感受性豊かな演技で、緊張感ある生活保護受給へのやり取りを見事に演じ切った。生活保護受給への一家の根本的な矛盾の選択は、見る者の固定概念を覆し、現代に通底する貧困意識を問いただすだろう。
現代に通底する貧困意識を問いただす社会派映画を新宿武蔵野館で是非ご鑑賞ください!
- 映画名
スノードロップ
- 上映期間
【ご好評につき延長決定!】11月20日(木)まで
- 上映時間
1時間38分
- 配給
シャイカー
- 製作年/製作国
2024/日本